抱っこ紐アドバイザーのYukariです。
今回はスリングについて、どんなメリットがあるのか、ほかのエルゴの抱っこ紐との違いなどについてもお伝えしていきたいと思います。
これを読めばスリングの良さがわかるよ!
多くの人が抱っこ紐と聞いて思い描くのは、下のような抱っこ紐ではないでしょうか?
これはエルゴの抱っこ紐です。
ただ皆さんが思い描くエルゴの抱っこ紐は、抱っこ紐の分類で分けると、ベビーキャリータイプに分類されます。
ベビーキャリータイプはがっしりしている作りで、「便利に子供を運ぶために」という目的から作られています。
その反対にあるのが、ベビーウェアリングタイプです。
ベビーウェアリングタイプの抱っこ紐は、運ぶのを第一ではなく、包み込んで安心感を与えるという目的を第一につくられています。
そのため、布で作られており、ママの体に密着させるような形で使用します。
スリングはベビーウェアリングタイプの一種になります。
両方使っているからわかるベビーキャリアとスリングの違いやメリット、デメリットなどをお伝えします。
一つは持っていて間違いないキャリータイプ
エルゴやベビービョルンを代表する、街中でみかける抱っこ紐の多くがこのキャリータイプとよばれる抱っこ紐に分類されます。
一番使っているママ、パパが多いよね!
一番のメリットは両手が自由に
キャリータイプの一番のメリットは
両手が自由になる
ということ。
両手が自由になるので、ベビーカーを押したりほかの荷物を持ち運ばなくてはいけないときも安心です。
そのほかにも
前向き抱っこや、おんぶに対応しているなどの多機能なものが多い
というメリットもあります。
デメリットは赤ちゃんの体型に合わないこと
キャリータイプの一番の問題は、
抱っこ紐に赤ちゃんの体を合わせる
というもの。
よく、抱っこ紐にいれてもなんだかしっくりこない、
赤ちゃんが埋もれる
という抱っこ紐の悩みをいただきますが、大きな問題は、キャリータイプの抱っこ紐は形が決まっているので、それにあわせてしか調整できないことです。
たとえば、股幅調整できるとしても、子供の成長にあわせて細やかにできるものはそれほど多くありません。
赤ちゃんのためではなく、親のための抱っこ紐になっているのです。
スリングの良さ
スリングはベビーウェアリングに分類される抱っこ紐。
ベビーウェアリングの良さは、布で赤ちゃんをまとうイメージで、自然な温か身を感じられるところ。
きゅっとしばるので、赤ちゃんとママが密着するのが特徴です。
赤ちゃんの体型に合わせて調整できる
スリングの特徴は布でできていること。
そのため赤ちゃんの体型にあわせて抱っこすることができます。
そのため、赤ちゃんにとって心地のよい体勢(M字の足の形や背の字のカーブ)で抱っこしてあげることができ、長時間抱っこでも嫌がることなく、抱っこされやすいのが特徴です。
赤ちゃんに安心感を与えられる
スリングの多くが綿などの自然素材でできており、化学繊維が少なくデリケートな赤ちゃんの肌に安心。
それだけでなく、小さいときは布全体で体をおおうことができ、ママの体に密着させるので、安心感をあたえることができます。
持ち運びが便利
キャリータイプの抱っこ紐に比べると、シンプルなつくりでコンパクトになる種類のものが少なくありません。
余計なバックルなどが少ない分、コンパクトにたためるものも多いので持ち運びに便利です。
ただクッションなどが入っているとその分、厚みがあるので小さくならないものもあります。
柔らかな天然素材
スリングは綿などの天然素材を使用しているものが多いのが特徴です。
もちろん一部メッシュのものの中には天然素材ではないスリングもありますが、気になる方は天然素材のものを選ぶといいでしょう。
カラーや生地豊富
スリングは布でできているため、様々なカラーや生地の中から選ぶことができます。
そのため自分のファッションスタイルにあったものや、好みの色、織地の中から選ぶことができるのが特徴です。
人とかぶることはほぼありません。
スリングの疑問
スリングに関する疑問についてお伝えします。
実際に様々なスリングを試してみた実感をもとに紹介していますよ。
首座り前から使えるの?
多くのスリングは新生児から使えます!
基本的にリングスリングといってリングのついているタイプのものは、縦抱きで新生児の時から抱っこをするのが基本です。
縦抱き、横抱き両方できるものがありますが、横抱きは正しく使えないと危険もあります。
スリングって片方の肩で支えるけど、痛くならない?
スリングは片方の肩で支えるので、見た目的には、片方の肩が痛くなりそうです。
スリングにもよりますが、以下のように抱っこする人の背中を覆うようなスリングの場合は、負担は肩ではなく、背中全体で分散するので肩への負担はそれほどではありません。
また肩あてのみの場合は肩へのクッション性があるものを選ぶことで、負荷を減らすことができます。
スリングって危険ってきくけど
スリングで危険なのは新生児の時期、横抱きでスリングの中に寝かせる場合です。
横抱きできるタイプのスリングもあります。横抱き可と書かれたもの以外は新生児でも縦抱きにしましょう。
またスリングは、新生児から使えるものから、歩き始めたから使うと便利な簡易的なタイプのものまでさまざまです。
対象年齢を確認しましょう。
スリングは難しい?
スリングの中でもリングで調整するものは自分で絞め具合を調整する必要があるため、練習が必要です。
バックルなどで調整できるものの方が簡単ですが、体形にあったサイズを購入しなくてはならなかったり、パパと共有ができないなどのデメリットがあります。
負荷分散は自分で調整するリングの方が細やかな調整がききます。
夏は暑い?
スリングでも赤ちゃんの体を布で覆うものは夏は暑いです。
ただスリングは種類が多く、織の方法によっては夏でも涼しく使えるものもあります。また背中に保冷剤を挟むこともできます。
天然素材ではありませんが、メッシュのものなども売られています。
スリングの種類とオススメ商品
スリングはポーチ上になっているものと、布をリングに通して使うタイプの二種類に分けられます。
ポーチ状のものは、布を縫い合わせてつくられていおり、新生児から1歳ぐらいまでを対象にしたものが多く、横抱き抱っこができるものが多くあります。
値段も安いので試しに購入しやすいのが特徴です。
一方リングタイプのものは一枚布でできていて、新生児時期から3歳ごろまでと長く使うことができ、自身で抱っこ紐の締め具合を微調整できるため、ポーチ状のものに比べて負荷分散がしやすいのも特徴です。
ただ慣れるまでは使いにくいというデメリットがあります。
ではそれぞれ商品を紹介します。
新生児の横抱きにも対応できるポーチ系スリング
新生児の横抱きに対応できるタイプのスリングです。
ただし、新生児のスリングでの横抱きは、正しく装着できないと股関節脱臼などの可能性が高まるので注意が必要です。
横抱きはあくまでママやパパの抱っこの補助という感じで、手を添えいつも赤ちゃんの様子を確認するようにしましょう。
横抱きだけではなく、縦抱きにももちろん対応!おんぶができるタイプもあります。
Betta ベッタキャリーミー
豊富なカラーバリエーションと日本国内縫製で定評のベッタキャリーミー。カットが深く作られており、横抱きをスリングでしたいという人には比較的使いやすいでしょう。
後ろがファスナーになっているため、パパともサイズ共有ができる点もポイントです。
ただ縦抱き抱っこはカットが深いため使いにくいのと、肩ひもにクッション性がないため、体重が重くなってくると負荷がかかるでしょう。
AKOAKOスリング
スリングの中では、新生児横抱きから、大きくなったらおんぶまで可能と、最も機能性の高いスリングです。
Sタイプ(持ち運び用の1枚仕立てのもの)とWタイプ(2枚仕立てで安定性のあるもの)が販売されています。
サイズは自分にあったものを選ぶ必要があります。
ババスリング(baba slings)
メッシュ生地も販売していて、夏に使いたい場合にはおすすめ。
バックルがついているため、長さ調整が簡単にでき、パパとママとの共用も可能です。肩には厚さ2センチの肩パッドがはいっているため、肩への負荷をやわらげることができます。
ただ作りがごつく、日本人の体形では赤ちゃんを縦抱きにはしにくいとの口コミも。
ケラッタベビースリング u-sling
バックル付きでママパパ、兼用できるタイプのスリング。
使用期間は1歳ごろまでと小さな時期を対象としたスリングです。
ミニモンキー(minimonkey)
新生児から使えるシンプルなスリング。セーフティーストラップがついていて赤ちゃんの落下防止にも役立ちます。
バックルで調整可能です。
15キロまで使えるというもの、シンプルなつくりのため、試着してみた感じ1歳ぐらいまでが限度かなというのが印象です。
スリングの王道リングスリング
スリングといえば、このリングスリングを思い浮かべる人が一番多いのではないでしょうか?
肩の部分にリングが付いていて、テール(垂れ下がる手前の布)をひくことで抱っこしていきます。
わたしは、見た目が素敵なリングスリングが大好きです。ただ、コツをつかまないと最初は引き締めるのが難しいです。
新生児のころから3歳ぐらいまで使えるものが多く、新生児期から縦抱きを推奨しているものが多くなります。
一枚布からできているものが多く、使い方はどのスリングもほぼ同じ。
布地に厚みがあるものはテールの引き締めがしにくいですが、安定感があり、薄いものは引き締めしやすい一方、負荷分散は厚みのあるものより低くなります。
上手に引き締められるようになるためにコツが必要になります。ただ上手にできれば、自分にも赤ちゃんにも一番最適な形で抱っこすることができるというメリットがあります。
選び方は最初が生地の扱いが楽な薄手の生地から挑戦するとよいでしょう。
使い方はほぼおなじなので、好きな色や生地で選ぶのもいいですよ!
北極しろくま堂 キュットミー!
スリングの初めてという人におすすめしたいのが、北極しろくま堂のスリング「キュットミー!」
しじら織のものは綿100%で生地が薄手。ライン状のものは、どこを引き締めたらどの部分がひきしまるのかわかりやすいので最初購入する際におすすめです。
また肩パッドや新生児向け用の中綿が入っているものもあります。肩パッドがあった方が肩は楽ちんですがかさばるのと夏は暑いです。
ディディモス スリング
生地の種類も豊富で、生地の厚さも豊富な時期から選べます。ベビーラップの王道といわれる高級スリングです。
負荷分散にもかなりすぐれています。
ラップタイプ(リングが別売りのもの)の布を購入しスリングにもラップにも使えるようにする方法もおすすめです。
ファムベリースリング
エレガントな雰囲気のスリングが揃うのがこちら。テールのカットが素敵です。
ただ、赤ちゃんの首を支えるための中綿のために、テールがひきにくいというデメリットがあります。
Lucky Industries(ラッキーインダストリーズ) MARU SLING マルスリング ガーゼ
ラッキーインダストリーは日本の抱っこ紐の老舗メーカー。ポルバンという人気ヒップシートを製造販売しています。
ラッキーがヨーロッパで販売していたスリングを逆輸入して販売を始めたのがマルスリングです。
ピースリング
海外セレブにも愛用者がいるという、日本のスリング専門店。
オーダーメイド対応のおしゃれなスリングが沢山あります。
おすすめは、リングタイプのスリング
様々な抱っこ紐を試している中、スリングを選ぶならやはり不可分散力の高いリングタイプのものがおすすめです。
ポーチ状のものは横抱き抱っこはできるものの、危険性も指摘されている、また縦抱き抱っこがしにくいものも多い点です。
中でもディディモスやキュットミーはおすすめのリングスリング。
一度コツを覚えれば、丈夫で長く使えるのでぜひ試してみてくださいね!
リングスリングについて詳しく知りたい、興味のある方はぜひコメントやDMいただければご質問にお答えします。
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